都市中心駅からも歩いて行ける利便性の高い場所にありながら、ロビーに入った瞬間に非日常のリラックス空間が出迎えてくれる、そんな新しいライフスタイルを提案するホテル、「Best Western Hotel Fino」。
香り導入の経緯から現在に至るまでを、Best Western Hotel Fino札幌では開業に携わり支配人も務めておられた株式会社フィーノホテルズ 営業部次長 小池さんと同社の親会社でありフィーノ・ブランドを全面的にバックアップする価値開発株式会社 ホテル事業本部 岩橋さんにお話をうかがいました。
香り導入に至った背景を教えてください。
「ホテルのコンセプトが『上質なライフスタイルの提案』ということで、『自然と古い建物の融合』をテーマに目に見える内装に加え、より『自然』を追求しオリジナルの香りを入れることになりました。
お客様にはロビーに入った瞬間に非日常を感じ、且つリラックスしていただきたい。
一方で客室は『心地よい朝の目覚め』をテーマに、寝具やバスルームなどにこだわり、トータルで疲れを癒していただきたいという狙いが根底にありました。」
導入前と後の感想はいかがですか?
「正直申し上げるとオープン当初は、香りがどこまで影響を与えるのか、どのくらいの反響があるのかは全く予想できなかったです。ところが実際にオープンしてみると、ネットの書き込みやクチコミ掲示板などでお客様から評価の声があがってきています。これは想像以上に効果があるなということに驚かされました。使いながら気付かされていったというのが正直なところです。
私自身も女性層がターゲットになるのだろうなどと予想していたのですが、これがおもしろいことに、男性のお客様の方がむしろ自動ドアが開いてロビーに入ってくると、『いい匂いだな。何の匂いだ?』という風にコメントされます。
札幌で非常に多かったのが、お客様自身がロビーで香りを体験されて、同じミストやオイルの香りをご自身のためだけでなく、奥様やご家族の方におみやげに買って帰られる方でした。
これは実に新鮮でおもしろかったです。
他には開業医の方がいらっしゃった時に、『この匂いってどうやったらうちの病院に入れられますか?』とご質問をうけて、驚きながら御社をご紹介させていただいたこともありました。」
楽天トラベルに寄せられるお客様からの感想のうち、約15%が『香り』についてのコメントとなっています。お客様から香りについての嬉しいコメントも多く寄せられているようですが、逆に批判的なご意見等はありませんか?
「時々、香りが濃い、強いという意見がありますね。ただ、そういう時はたいてい原因があって、例えば札幌では快適な春や秋には空調不要の時期があり、そういった空調を使用しない時間帯は香りが拡散しなかったりすることや、オンとオフの際に濃く感じられたりすることはあります。
それ以外は特に不具合はありません。
お客様にそういった状況をご説明すると、たいていの方はなるほどとご理解いただけています。」
アロマミストやオイルの販売などの展開に踏み切ったきっかけは何でしたか?
「ロビーではさりげなく香りを出しているので、オリジナルならば一転してもっと前面に打ち出そうと、まずはミスト付き宿泊プランの案が上がりました。客室という名のご自分の空間でお好きにお使いくださいとご提案したところ、これが非常に良い評価をいただき、この勢いのままにオイルもプランに入れることになりました。その結果、お土産としてお持ち帰りされる方も多く、好評をいただいております。」
また以下のような意外な展開もあるそうです。
「最近ではお昼に地元の方向けに行っているランチバイキングにいらっしゃったお客様が、ロビーで香りを体験し、帰りにお土産として購入されるという例が大変増えています。
もともとは宿泊者向けに販売しておりましたので、これは予想していなかった嬉しい展開です。
オープン時から様々な地元メディアに取り上げられる際に必ず注目されるのが「香り」と「内装」を含めたロビー空間でしたので、その影響もあるかと思います。
販売に関しては、ロビー横の売店で小さいラックにこじんまりと陳列しているだけで決して大きく宣伝しているとは申し上げられませんが、香りをダイレクトに体感しながらご購入いただいております。」
アロマプランは、他のプランと比べるとどうですか?
「宿泊プラン全体で見ますと価格が少し高いプランに分類されますので、絶対数でいうと単価の安い他のプランの方が出ていますが、オリジナルの香りを付加したプランというのは、当ホテルにしかできないユニークなプランですので、違いを表現できる商品になっていると認識しています。」
Best Western Hotel Finoにとって、オリジナルアロマとはどのような意味を持ちますか?
「ビジネスホテルはそのホテル形態によるところから、経費削減によって低価格実現イコール顧客満足という傾向に陥りがちです。毎月固定のメンテナンス料金が発生するとなるとどうしても導入を見送ることになりがちですが、フィーノが利用に踏み切ったのは、他のホテルとの違いを生み出すためでもありました。おかげさまでオープン当初から色々なホテル関係者の方々が視察に足を運んでいただいておりますが、常に半歩先のホテルを目指して行く中で、このオリジナルの香りはフィーノにとっては今では競争に生き残るための大事な要素、かけがえのない武器になっています。
現場のスタッフにいたっては、以前に私が新しい香りで宿泊プランを提案した際に、『それはフィーノのコンセプトから外れてしまうのでやりたくない』とコメントを返される程に、今ではこの香りにこだわりを持っています。これは本当に嬉しい誤算です。」
オリジナルの香り演出、グッズの展開が、宣伝、現場スタッフの香りへの意識、徹底した対応、本部の方のフォローなど、様々な要素によって、最大の相乗効果が生まれ、お客様にも届いている様子を感じられました。今後の展開からも目が離せません。
<取材協力>
株式会社フィーノホテルズ
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