お客様の声

総泉病院

東京から車で1時間強、病棟にアロマを導入している総泉病院は、千葉県の豊かな緑に囲まれた高台に、自然と共存するように佇んでいる。

1987年に設立した長期療養型・高齢者医療施設 総泉病院は、2006年春からテスト的にアロマを使用し、2007年5月からは本格的に導入をはじめた。各病棟に小型アロマディフューザーを4台ずつ置き、毎月香りを変えている。また認知症病棟では大型アロマディフューザーを置き、認知症予防に有益な成分が含まれるティートゥリーを中心にブレンドされたオイルを使用している。
今回は、ヒーリング音楽や熱帯魚、そしてアロマの香り漂うヒーリングルームで、高野院長をはじめ、看護部長、病棟師長にお話を伺った。

なぜアロマを導入されようと思ったのだろうか。

「動ける患者さんはプログラム参加などで気分転換してもらえますが、寝たきりの患者さんたちにも、個々に何かをしてあげたいと考えていました。そこでアロマセラピー療法を取り入れてみようと思ったわけです。」(高野院長)

実際にアロマを導入されて、患者さんやスタッフの方の反応は。

「患者さんやその家族から、"いい香りですね"といった声がきかれます。お年寄りをケアするとき、実はその環境がケアする人の気持ちにも影響を与えるものなんです。心地よい香りの中だと、お互いが優しい気持ちで接することができるんですね。」(看護部長)
「病室に入ったとき、アロマの香りがするとやはり気分がいいですよね。今まで気になっていたニオイも抑えられているようです。これからもアロマの更なる可能性に期待しています。」(病棟師長)
各病棟ごとに、ディフューザーを設置するワゴンのデコレーションを統一したりと、スタッフのアロマへの関心をうかがい知ることができる。

 

認知症病棟での香りはどうだろうか。

「ややもするとニオイの気になる認知症病棟も、天然のアロマの香りでさわやかな空気感が保たれています。アロマの香りがあることで消臭・抗菌やリラックス効果も得られ、病棟全体のクオリティが高まりました。」(高野院長)
認知症病棟のフロアでエレベーターから降りると、ほのかに香るアロマ空間が広がっている。

病院の敷地内には、森林・庭園がある。水車小屋や池、ハーブ園などが配され、「森林セラピー」を行っている。

「森林セラピー」とはどのようなものですか。

「分かりやすく言うと、"森の中の散策"です。木々や草木を通してきた風には自然の色々な匂いを含んでいるんです。そんな自然の総合的な匂いを実際に感じてもらいたかったんです。自然の中を散歩して、花を摘んだり、空気の流れを感じていると、看護する側とされる側の人間の心が一体になれるんですよ。」(高野院長)

夕日が沈みかけ空が淡い青紫に染まる時間、病棟師長に森林・庭園を案内していただいた。

「ここで過ごす時間は、患者さんにとってもくつろぎのひと時であり、私たちスタッフにとってもリフレッシュできる充実した時間なんです。ここでお誕生日会を開いたり、お花を一緒に植えたりもするんですよ。都心からは離れていますが、都会にはない環境がここにはあります。」(病棟師長)

庭園から館内へもどる途中、ガラス窓から夕日に染まる景色を眺めていた車椅子の三人の患者さんが、病棟師長に気づき手を振っていた。
そのときの患者さんたちの優しい笑顔がとても印象的だった。

この病院では総合的視野から高齢者の特性を理解したうえで、他にもさまざまなプログラムが行われている。取り組みのひとつであるアロマセラピーには、その可能性が今後もますます期待されている。

 

<取材協力>
総泉病院
千葉県千葉市若葉区更科町2592
お問い合わせ先:043-237-5001

 

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