ジャンボフェリーあおい

瀬戸内海のテラスリゾート
五感に働きかける遊び心のある楽しい船旅を

導入場所:船内
導入地域:神戸
VOICE

VOICE お客さまの声

2022年に神戸―小豆島―高松を結ぶ航路に就航した新船『あおい』は、「瀬戸内海に浮かぶテラスリゾート」として、碧い海、蒼い空、青い風、光あふれる瀬戸内海の色彩をイメージして造られました。
『あおい』を運航するのは、神戸に本社を置く海運会社・ジャンボフェリー株式会社。船内での香り演出について、導入を推進いただいた同社の企画開発部長 大森さんにお話を伺いました。

―香り導入のきっかけを教えてください。


「アロマについて、私自身、日常生活の中ではあまり使ってはいなかったのですが、昔から興味は持っていました。10年くらい前でしょうか、ある時、とある商業施設を訪れた際に、かなりの大空間にもかかわらず、とても心地よい香りが広がっていることにふと気づきました。周りにはアロマの店舗などもないですが、なぜか香りが感じられるので、香りのする元を探してみると、そこにはアットアロマのディフューザーがありました。
気持ちの切り替えや、その店舗での経験にとって、香りが大切であることは、自分がお客様の立場にいた時に体感して感じておりましたので、いつか香りは導入したいと思っており、新造船をつくるタイミングで、導入しました。」

「新船では、より楽しみを提供していきたいと考えていました。特に利用者層として広げたかったのは、小豆島に観光として行かれるお客様です。観光のお客様にとっては、船の燃費が良くなったり、船体が大きくなったりという船としての基本性能アップだけではなく、乗ること自体が楽しいかどうかが大切です。
これまでの船をご利用いただいていた方にも喜んでいただきたいですし、新たなお客様にも『あおい』に乗っていただきたいという想いで、香りをはじめ、音楽や食事、さらには自然の景色や風をたっぷりと感じられるような、五感に訴えかける空間づくりを行いました。」

船内は広々としており、インテリアもオリーブのグリーンが基調となっている、明るく解放的な空間です。船旅に慣れていなくても、レジャースポットのように見どころがあり、ホテルのようにくつろぐことのできる船内は、船内にいることを忘れるくらいの快適さを感じさせてくれます。

―『あおい』のデザインコンセプトについて教えてください。

「小豆島に就航する最大のフェリーとなるため、観光としてのイメージもしやすい、島を象徴する4つの要素「オリーブ」「醤(ひしお)」「石」「棚田」をデザインモチーフに取り入れています。
船に乗り込むと、2階中央に小豆島の中山千枚田をイメージした開放的なエントランスが広がり、香りとともに、ピアノの演奏でお出迎えします。階段に続く棚田のベンチから見守れる場所にあるキッズスペースは、石をモチーフにしたクッションやインテリアが印象的な「石の遊び場」。さらにそこから3階にあがると醤油樽をモチーフとしたベンチが並ぶ「醤のロビー」へと続きます。座席エリアは、自由席とプレミア席エリアに分かれており、体を伸ばして横になれる畳敷きのシートスペースや、ソファー席、個室など、様々な過ごし方をご提案しています。」

船内では、現在4箇所で香りの演出を行っています。船内入ってすぐの2階の棚田ロビー、左舷側⾃由席、海のテラス(⾜湯・展望浴室)の⼊⼝、そしてリクライニング席エリアです。場所にあわせて香りをセレクトし、船のインテリアデザインや香りのもつ機能に合わせて、季節により変更をしています。

―空間演出において、香りに期待する効果はどこでしょうか。


「香りは、その店舗や施設に入ったときに、一瞬にして気持ちを切り替えてくれると考えています。その場の匂い、香りが変わることで、気持ちが切り替わるような感覚があると思います。私たちの船であれば、乗船した時が重要で、船に足を踏み入れた瞬間に、気持ちをリゾート気分へと切り替えていただくのに、嗅覚からの働きかけが大切だと感じています。」

「観光の方だけでなく、公共交通機関として使われる方、特に小豆島などは移住者も多い地域なので、関西との行き来に利用される方も多くいらっしゃいます。ずっと同じ香りよりは、定期的に香りが変わったほうが、気分転換にもなるのではないかと考えています。
アットアロマのコーディネートスタッフさんからも色々な香りをご提案いただいていますので、試していきたいと思っていますし、お手洗いスペースなど演出エリアを増やすことも検討したいと思います。
今後については、小豆島にある酒蔵の香りなど、地域に根付いている農産物や特産物、またはそのイメージなどで、『あおい』のオリジナルアロマ制作も考えられるといいなと思います。」

―香り導入後の反響はいかがですか?

「自動ドアが開いて、すぐに香りを感じていただけるお客様も多く、どこの香りかというお問い合わせもいただきます。船で就業するキャビンクルーからも、香りがあることで、リラックスして仕事ができている、といい声が上がっています。
最初に香りを導入した際には、交通機関での香り演出はまだ事例が少ないことや、香りには嗜好性があるため心配もありましたが、導入後にお客様から苦情をいただいたことはありません。合成の強い香りではなく、天然由来の優しい香りなので、心地よく香りが広がっているからなのかもしれません。」

観光船としてだけでなく、地域を支える公共交通機関としての役割をもつ船として、両方のニーズのバランスを取りながらの運営は容易なことではないと思われますが、実際に訪船してみて、どちらの利用者にとっても、利便性と快適性のある船旅をしっかりと提供しているように感じました。船内随所にちりばめられる遊び心のある空間デザインやサービスも、利用するお客様へとしっかりと向き合っているからこその工夫なのだと思います。
これまでの船旅のイメージを一新するような『あおい』でのワンランク上の船旅、ぜひ一度五感で体感いただきたいものです。

(2023/10取材)


<掲載写真(右)>
1枚目:小豆島の千枚田をモチーフにした「棚田のロビー」
2枚目:展望を楽しめる「コンフォートリクライニング席
3枚目:お昼の明石海峡大橋くぐりを楽しめる「空のテラス」
4枚目:お客様を自動演奏でお迎えする「ふねピアノ」

  • ジャンボフェリー株式会社
    〒650-0041 兵庫県神戸市中央区新港町3番7号
    TEL 087-811-6688
    https://ferry.co.jp/

お問い合わせ

サービスや製品に関するご質問・資料請求は、
以下よりご連絡ください。

資料ダウンロード

アロマ空間デザインのサービス全体や
OEM商品などについての資料はこちら